季節の草花 (秋)

ノコンギク (野紺菊) 9月30日撮影

ノコンギクとは野に咲く紺色の菊の意味です。秋の野山を飾る野草のひとつです。ヨメナと大変よく似ていて区別がむずかしいのですが、ノコンギクは葉の両面に短く堅い毛があってざらついています。また、花には5mmほどの綿毛があります。
ヤマハギ  9月30日撮影

野山でもっとも普通に見られるハギは秋の草花として古来より親しまれて来ました

セイタカアワダチソウ (背高泡立草) 9月30日撮影

アワダチソウは、花の咲くようすから波頭の泡を連想したものです。「セイタカ」の語は草丈が2mにもなるからです。きわめて強い繁殖力を持っています。その原因は、地下の茎が他の植物が育つのに害になるような物質を出するからだと言われています。この作用をアレロパシーと言います。北アメリカから蜂蜜を採る草花として明治時代に日本へ入りました。
アゼガヤ (畦茅)9月30日撮影

小穂ははじめ淡緑色をしていますが、のちに赤紫色に染まるものが多いようです。田のあぜなどに見られます。
ベニバナボロギク (紅花襤褸菊)9月22日撮影

アフリカ生まれの帰化植物で、日本には戦後に入り、各地に広がりました。花はオレンジ色で下を向いて咲きます。果実には長い綿毛があって風に乗ってよく飛ぶようになっています。名前は紅色のボロギクの意味です。別名の南洋春菊は戦時中、兵士が食用にしたときの名前です.
イヌタデ(犬蓼) 9月21日撮影

イヌタデはどこにでも見られる種類で、花は紅紫色をしています。粒状の花を赤飯に見立ててアカマンマとかオコワグサとも言います。子どもたちのままごと遊びに使われます。
ススキ (芒、薄) 9月21日撮影

日本中、野原や山地の日当たりのよい所にごく普通に見られる野草です。秋の七草のひとつです。茅(かや)とも呼ばれます。ススキの名前はすくすく育つ木(草)の意味だと言われています。似た仲間にオギ(荻)がありますが、ススキが株をつくるのにオギは株立ちしません。ススキの薬効として地下茎がかぜ、はれ物、利尿の薬になります。
ヒガンバナ (彼岸花) 9月18日撮影

彼岸花という名前のように秋の彼岸の頃に真っ赤な花を咲かせます。その昔、中国から渡って来たもののようです。マンジュシャゲ(曼珠沙花)とも言います。有毒でおうとやげり、けいれんなどを起こす毒素を含んでいます。日本のヒガンバナは3倍体という種類なので種はできません。
イッポンシメジ 9月12日撮影

毒きのこと思われる。秋、広葉樹林内に発生。毎年同じ場所に生えている。
ヒメジョオン  9月12日撮影

北アメリカ生まれの帰化植物です。明治維新前に日本に入り、今では日本中に雑草化しています。ハルジョオンよりも開花が遅く7月頃からです。ハルジョオンとの違いは花の色が白色で、茎は中空でなく、白いずいがあります。また、開花前のつぼみも下向きではありません。日本に入った当時は柳葉姫菊と呼ばれていました。地方によっては真冬でも花を見ることができます。  
イガガヤツリ (毬蚊帳吊) 9月12日撮影

海辺や河原の日当たりのよい場所に生えます。イガガヤツリの名前は小穂の様子がくりのいがを連想させるからです。
コマツナギ (駒繋) 9月1日撮影

名前のコマツナギは、駒(馬)の手綱をつないでもよいほどに茎が丈夫であるという意味です。淡紅色の花が房になって咲きます。茎の高さは1m ほどになります。野原でよく見かけます。草のように見えますが、分類は草の仲間ではなく、小低木になります。 アスファルトの割れ目から芽が出て咲いていました。
シラネセンキュウ 9月4日撮影

センキュウは中国原産の薬草名です。シラネセンキュウは日光白根山のセンキュウの意味です。シシウドに似ていますが葉の質が薄く、きょ歯が深くなっています。また、上部の葉は葉柄が発達していてふくらんで茎を包んでいます。仲間のヤマゼリにも類似しますが、花序の枝がヤマゼリでは4〜10本(シラネセンキュウは20〜40本)で長さも不揃いなので花がまばらに見えます。
ノキシノブ (軒忍)9月4日撮影

石垣や公園の古い樹木に着生しています。乾燥にも強く、また日本全土に分布しています。ノキシノブの名前は萱葺き屋根の軒先などに生えていることからつけられた名前かと思います。十万温州の暴風垣に利用しているスギの木に生えていました。
ミズヒキ (水引) 9月4日撮影

ミズヒキはお祝いののし袋にかける紅白の水引のことです。細長い花柱にまばらに紅色の花がつきます。この花柱が上からは赤く、下からは白く見えるので、紅白の水引を連想して名前がつけられました。森林の下草として生えます。葉はだ円形ですが、表面に八字形の黒いはん点が見られることもあります。
クサネム (草合歓)

クサネムの名前は葉のようすがネムノキに似ているからです。黄色いちょうの形の花がつきます。はなびらの基部には赤褐色のはん点があります。葉は睡眠運動をするので、暗くなると小葉を閉じます。風の強い時にもやはり閉じます。
カラスウリ(烏瓜)9月11日撮影

カラスウリの名前は大きさがカラス向きの瓜だと考えたものでしょう。つるが林の縁などの樹や竹にからみついて伸びます。 秋になると果実が赤く熟します。種は黒色で玉ずさ(結び文)と呼ばれ、カマキリの頭のような形をしています。花は夜間に咲きますが、純白で5弁、花びらの先の方はフレア状で大変美しいものです。果実はしもやけの民間薬です。雌雄異株です。
アメリカセンダングサ(亜米利加栴檀草)(9月11日撮影)

北アメリカ生まれの帰化植物で日本に入ったのは大正時代と言われています。センダングサの名前は葉の形は かたちがセンダンの葉に似ているからです。。センダングサの仲間は果実にとげがあって動物や衣服によくつきます



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